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IRAQ WAR(イラク戦争)・・・撮影時期 2003年4月〜7月

 
撮影場所、主にバグダッドとその周辺、ファルージャ、アブ・グレーブ、南部バスラ、ナジャフ、クルナなど。

フセイン政権崩壊後、いったんは落ち着いたかに見えたこの時から、

現在までのイラク国内での闘争の泥沼化を予期せざるをえなかったこの時期、

イラク市民、自身の生活の安全確保を最優先するその姿が街角の一本一本の通りの中から見受けられた。    

散乱する不発弾の恐怖に怯え、昼夜はびこる暴虐な犯罪、これらが日常となりつつあった過程で、自警のため武装する一般市民が急速に増えていった。

戦争の結果、戦場となるのは、いつも一般市民が生活を送る日常である。
 
大切な人を失う。そこから生まれる憎しみ、哀しみを癒す術など、戦場下、戦場跡には皆無であろう。    
 
現場に立つ者として、痛切に感じさせられること。

それは、今、この瞬間を生きている者しか、カメラのファインダーの中では追いかけきれないのだという事。たとえ、取材、撮影の対象となる人々がどんなにか無残に傷ついていたとしても、である。
 
そして、戦争取材においては、その体験と共にエンディングなどありえようがないのである。

戦争で傷つき、苦しみを背負う人々の生活に平穏な日々が戻ることなど決してありえないように...

今も、心身の痛みに耐えながら、世界中の争いの場で日々の生活を送る方々へ        

        
池上 宗徳

 

池上 宗徳(いけがみ むねのり)

・・・1976年生。大阪府立大卒。
ボクシングの世界から放浪の旅を経て、紛争の現場へ

ビデオジャーナリストとしてアフガニスタン、イラクを取材撮影。ドキュメント、ニュース素材などをマスメディアに提供する傍ら、
日々の情報をいかに正確に受け取り、次に伝えられるかを模索中。